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第1回 維栄電子日本株式会社

南房総市では、廃校となった公共施設を利用して企業誘致や観光リニューアルにより地域の活性化につなげようとする動きが広まっています。今回はその中の1つである「三芳保育園」の跡地を利用して起業した、「維栄電子日本株式会社」の代表取締役社長の長谷川康弘さんにお話を伺いました。
 

維栄電子の外観画像

 
■長谷川さんの経歴を教えてください。
 
 出身は南房総市和田町で、酪農や農業を経営していました。
 2015年4月~維栄電子日本株式会社の代表取締役社長に就任いたしました。
 

維栄電子の外観画像

  
■酪農家から電子部品製造に転身した経緯を教えてください。
 
 父が酪農を経営していた頃は、中国の酪農研修生を受け入れていました。
 今から20数年前、1年間の研修を終えた研修生が中国に帰国して、維栄電子という会社に入社しました。
 入社から数年後に維栄電子が売却されることとなり、元の研修生が維栄電子を買い取り現在の社長となりました。
 それからしばらくして、維栄電子が日本支社を立ち上げることとなり、私の所にこの話が来ました。
 その研修生とは帰国後もずっとお付き合いが続いていて、お互いの信頼関係はできていましたが、
 初めてこの話を聞いた時は正直驚きました。
 
■この話を最初に聞いた時、どのように感じましたか?
 躊躇されたとしたら、決断に至った決め手を教えてください。
 
 父と研修生は日中友好の為、微力ながら交流を続けていました。
 研修生もお世話になった南房総市に少しでも恩返しできればと日本工場設立にあたり南房総市を候補地
 としました。その時、南房総市の公共施設の有効活用のお話があり旧三芳保育所を貸与して頂ける事で
 決まりました。
 父と研修生の思いから設立した会社を守り、力になれればと社長をお請けしました。
 また地域の施設を有効活用し少しでも地域へ雇用を生み出し貢献できればと決断しました。
 

維栄電子の外観画像

 
■設立時は何名で運営されたのでしょうか?
 
 私と工場長、事務員の3名です。工場長は電子部品製造に長く携わっていたので助かりました。
 仕事も工場長の伝(つて)で受注できました。
 現在は社員も増え、12名で運営しています。
 
■設立時は慣れない業務で苦労されたことと思います。その中でも特に苦労された事はなんでしょう?
 
 日本では中国から依頼された再検査、取付け販売を行っていますが、それだけでは経営して行くことができません。
 販売先が最初から決まっている訳ではないので営業をしながら経営を続けいかなければなりません。
 ハーネスなどは既製品よりオーダーメイドの注文が多く設計から請負います。
 この時に設備投資が必要な場合があり、投資に見合った収益があげられるかどうかの判断が難しいです。
 
■現在の業務運営において、中国本社との関係を教えていただけますか?
 
中国本社の顧客は100%日系のお客様なので日本の窓口と営業拠点として役割があります。
試作、小ロット生産は日本で行い、大量生産は中国で行うスピード、コスト、品質とお客様のニーズに
あった生産を連携して行っています。
年間数回、双方の社員の出張研修を行い業務はもちろんお互いの文化等の交流を図っています。
 

維栄電子の外観画像

 
■現在の業務内容を教えてください。
 
下記の業務は主に中国工場で行い、日本工場は下記の品質検査とハーネス加工をメインに行っています。
 ◎電子部品製造   コネクタ、スチッチ、その他
 ◎ハーネス加工   各種電子機器ハーネス、家電用ハーネス
 ◎電子機器ユニット 各種電子機器ユニット、サブアセンブリー
 ◎プラスチック成形 各種モールド成形(PBT、LCP、PPS、EP)
 

維栄電子の外観画像

 

維栄電子日本株式会社

 
【住所】  〒294-0813 千葉県南房総市谷向115
【電話】  0470-29-5601
【FAX】 0470-29-5602
【E-mail】 sales@ea-elec.co.jp
 
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