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南総エレクトロ二クス 加藤昭彦さん

■ご出身と経歴をお願いします。
 
生まれは福岡県遠賀郡芦屋町です。日本海に面した広大な敷地に航空自衛隊の芦屋基地があり、朝鮮戦争当時は米軍の前線基地としてジェット戦闘機が朝鮮半島へと飛び立っていました。ですのでハーフの子ども達も多く、小学校低学年の頃は廻りに青い目をした男の子や、背が高くて雪のように色白な女の子(何故かクリスチャンネーム:マリアって名の子だった事は覚えてる)等が普通にいて芦屋小学校へと通っていました。高学年になるにつれ、あの子たちは何時しか米国本土や横田or横須賀基地へと引っ越して行ってしまいました。1970年に日本中の主な製鉄所が合併し新日本製鐵(現・日本製鉄)が出来た事で中学生の頃、父の転勤により君津へと移住し、今は木更津に実家があります。
 
アメリカのTVドラマで、宇宙家族ロビンソンやタイムトンネル等のSF好きだった少年時代は、”何故コンピュータは計算ができるのか?” とどうしても知りたく、8bitマイコン黎明期の時代に入ってから代々木の専門学校にて電子工学を学び、卒業後は東京のマイコン系ハードウェア会社へ就職。マイコン制御の実践的ノウハウを習得後、木更津に戻ってからマザーマシンやNC工作機用ツールメーカーの弱電部門に席を置いていました。この会社は歴史が古く、太平洋戦争当時は軍需用部品製造の指定工場でもあり、周りは機械設計のスペシャリストばかりで、その方達と接しているうちに鉄・金属とはどういった感覚の物なのかをイメージできるようになりました。”ミクロの世界で観ると金属は豆腐のように柔らかで変形すると教授して戴いた言葉が記憶に残っています。
 
結婚しこの地・丸山に住み、ここから通勤するのは大変だなぁ~と思っていたところ、館山に半導体製造工場ができ、ヘリはいつでも使って下さい。好きな部門を自由に選んでよいので当社へ是非”とのお誘いもあり、当時NMBセミコンダクター・代表取締役であられた篠田省輔社長の面接を受け、1989年からこの地で勤める事となりました。席はFA推進部(クリーンルーム内の物流搬送を担う部門)の技師で、山頂部に新たに建設された第2工場(M3:モジュール3)にて篠田社長のスローガンである”無塵化・無人化”コンセプトの下、AGV(自立走行型ロボット)をふんだんに導入し、ロット(シリコンウェハー48枚)をクリーンルーム内のあらゆるプロセス製造装置へと自在に搬送する、大規模で大掛かりな物流(マテリアルハンドリング)システムの通信制御と基幹FAコンピュータ責任者として、第2工場・M3立上げ当初より携わってまいりました。
 

半導体のウエハー
半導体工場

 

半導体工場の作業員
半導体工場
【半導体工場の様子】

 
ところが数年後には半導体製造の主流は台湾・中国へと移り半導体不況の波が本工場へも押し寄せ、企業買収・社名変更などの変遷を幾たびか経て、旭化成パワーデバイスの時代にとうとう工場閉鎖へと至ります。旭化成による転職支援の手厚いサポートを受けることで、「遠方となるが、日本国内の企業や中国本土の方でも良い席の求人がある」とご紹介(単身赴任です)を戴いたものの、女房の思いや家の事情を鑑みこのままこの地にとどまる事を決意しました。
 

ドロー操縦をする加藤明彦さん
加藤明彦さん
【加藤 昭彦さん】

 
■現在の会社を起業しようと考えた経緯を教えてください。
 
工場閉鎖後、自分の培ってきたような内容の仕事が近くでは見当たらず、1年程たって「このままではいられない。とにかく何かをやらなければ!」と思い、技術に自信のあるスキルを使い制御機器の修理販売と、プラスして税務署へ届け出た開業申請書の業務内容には、趣味で飛ばしていたラジコンヘリの腕を生かしたドローンによる空撮や、学生自分は写真部・部長をしており映像作品作りをも付け加えて、2014年10月に「南総エレクトロ二クス」を起業しました。
 

ドロー操縦をする加藤明彦さん
加藤明彦さん
【ドローンによる空撮】

 

ドロー操縦をする加藤明彦さん
加藤明彦さん
【電子機器の点検・修理販売も行っています】

■南房総市で起業することのメリットは何でしょうか?
 
そうですね、正直に申しまして私の場合この地におけるメリットというか、損得的な事を考えた事はありません。今の時代、地元に住んで地元または近隣のユーザーを相手にしてといった商いは、私のような職種の場合はニーズが乏しいので、古い機械の故障で困っている日本中の現場技術者や部品代理店様、レトロオーディオファンがお客様です。光回線と物流の発展により、立地を選ばない業種も多くなりつつあろうかと思います。特にその考えは、最近言われる言葉「リモート」にも表れているかと。つまり、土地に依存しない職種であれば、居心地の良い立地を自由に選んで起業できると思います。その視点で観ると南房総は温暖な気候であり、土地(家賃)や生鮮食料品も安いので生活コストを抑える事ができます。また、むやみな地域開発がなされておらず、山・川・海の自然に恵まれていることから、起業を考えておられる方々にとって選択肢の一つにして戴けると思います。
(南房総市では起業家支援事業があます。詳細は南房総市ホームページをご参照下さい)
 
■開業当初は仕事の依頼が少なく営業で苦労することが多いと聞きます。営業はどうされていますか?
 
半導体工場で一緒に勤務していた職場の同僚より色々と声をかけて戴き、起業当初はバザーのイベント会場や交流会等においてドローンの展示・デモンストレーションを行っていました。また地域でお会いする方々には積極的に名刺をお渡ししてきました。更にホームページを作りリンクを貼ってきたおかげで、制御機器の整備依頼が入って来るようにもなりました。地元からは何処かでお会いされていた方であったり、または知人を通してでと、件数的に少ないのですが依頼が舞い込むこともしばしばです。内容的には弱電家電系・パソコン関係が主です。YouTubeに色々と動画をアップしていて、それをご覧になられた方からもメールで依頼がくることもあります。
 
■現在の業務内容や会社の特徴などを教えてください。
 
生産現場に使われている制御機器類は、約8年程でメーカーサポートが打ち切られ、一切の故障修理を受けられなくなります。資金に余裕のない企業は新機種への入れ替えができず、綱渡り的に古い機器を稼働させ使い続けます。その様なユーザーをターゲットに、20~30年以上前の要修理品を廉価で仕入れ、電気的チェック・波形確認・故障頻度の高い劣化デバイス交換等を施し、若干の保障をつけて販売しています。しかし昨今それも次第に売り上げが低下しつつあります。
 
今現在、BCLラジオやカセットテープ・レコード等のクラシカルなオーディオ機器ブームが静かに到来しています。音が良い?という事でレコードは消えCDが主流(今は音楽配信が主でしょうか?)になっていきましたが、超高音質音源のこの時代にレコードの良さが見直されはじめています。またカセットテープには聴き疲れしないやさしさがあり、耳にとって肌触よく音楽を楽しむことができます。そのようなブームの到来を受け、古いカセットデッキ・ラジカセ類のレストア販売を始めました。また、レコードやカセットテープ等のアナログ音源を → MP3または ハイレゾに変換するための新たな機材の購入を検討中です。車や音楽も、新しければ良いと言うわけではないのかもしれませんネ。古いラジカセにカセットテープを入れ懐かしの音楽を聴く…、 すると忘れかけていたあの頃の自分に心がタイムトラベルできるようです。
 
ドローン空撮について、わたしの場合まったく営業活動していませんので依頼が入ることはまれです。空撮のみでは絵にならないと言いますか物語(PV)になりませんので、地上での写真撮影やライセンスフリーの音楽を入れ、いつ終わるとも知れない程延々と心血注いで動画編集をおこない作品づくりをします。受けた依頼は採算度外視で行うため、今現在・空撮の方はあまり行っておりません。ですがまた依頼が入るようであれば、小型で4K動画対応ドローンの導入を検討する考えでおります。
 
<主な業務内容>
・カセットデッキ・ラジカセ等、レトロオーディオ機器レストア販売
・制御ボード類の修理・販売
・パソコン指導および、セッティング・トラブル対応
・各種ドキュメント・文章類の作成(法的資格を有する書類を除く)
・レコードやカセットテープ等のアナログ音源を、MP3またはハイレゾファイルにデジタル変換
・便利屋さん的な雑務軽作業等。
※基本料金・工賃につきましては、南総エレクトロニクス・ホームページをご参照下さい。
 
 

短波ラジオ内部
短波ラジオ
【短波ラジオ】

 
 

ドローン

【ドローンは近日買い替え予定】
短波ラジオ

【昔のオーディオ機器の修理依頼が増えています】

 
■加藤さんが考える南房総市の魅力とは何でしょう?
 
南房総には、今の日本人が失いつつある昔ながらの文化や礼儀がしっかりと伝承されてきていると感じます。連なる峰々より流れいずる清流、実り多い土地と温暖な気候、そして人々は支え合い繋に満ちています。都会に比べれば、多くの家がゆったりとした敷地をもっておられ、両親と若い世代が一緒に暮らしてゆけるのも魅力でしょう。私の場合は自営業ですので通勤に費やす時間は0分ですし、その浮いた分を毎朝NHKのラジオ英語を聴き英会話学習に当てています。
 
私が丸山に住み始めて間もないある日、道を歩いていると子ども達に「こんにちはぁ~!」と声を掛けられました。その瞬間、”そうだよ、子ども達が自然に挨拶をする…、 人と人とが普通に挨拶を交わす。僕がいつの間にか忘れてたそれって、日本人にとって古くからあった当たり前のことだったハズなのに…、ここ安房の地の子ども達(人々)には消えることなく生き続けている”と。そして、【失ってはならない大切なものは何?】と天から問われたかの様な、それは透きとおった一滴のしずくが心の中にポチャンと落ち、波紋が静かに広がってゆく感覚でした。これはほんの一例ですが、一昔前の日本ではどこでも普通みられていた礼儀や伝統が、人と人との絆が自然と共に今も大切に息づいている。それがこの里のかえがたい魅力ではないでしょうか。
 

祭典の準備の様子

【祭典の準備の様子】
カイマナファミリーのコンサート

【白浜のカイマナファミリーバンドのコンサート】

■南房総市への移住や南房総市での起業を検討されている方へ向けてアドバイスなどがありましたらお願いします。
 
先に述べたように立地条件を選ばない職種であれば、住み心地のよい土地柄だと思います。南房総地域では後継者不足による耕作放棄地が徐々に目立ち始めてきている事から、”いつか農業をやってみたい!”と、常々考えておられた方々にとって好機ではないでしょうか。しかし未経験者の私から見ていても、農業は楽で簡単な職業ではありません。まずは親切な地元農家の方々に教えをこいつつ、学ばれるのが良いかと思います。都会のマンションに住んでおられる方等は隣近所の人を知らないといった話を耳にしますが、南房総ではご近所・地域住民とのお付き合いは欠かせません。また、住みよい町づくりのための環境美化活動が各地域の自治体で活発に行われています。近隣の方と早く顔見知りにもなれますので、是非そのような活動に参加されますことお勧めいたします。
 
他にも、南房総市は起業や企業誘致に積極的で、廃校を利用し起業誘致を行っているのでこちらもおすすめです。
 


 
南総エレクトロ二クス

【業務内容】
・制御機械類のオーバーホール点検修理・販売
・カセットデッキ・ラジカセ等の、クラシカルオーディオ機器レストア販売
・パソコンの指導、各種セッティング、トラブル相談
・レコード・カセットテープ等の各種アナログ音源を → MP3またはハイレソ変換作業への請負
・ドローンによる空撮ならびに映像編集、You Tube動画制作
・各種ドキュメント・規約・帳票等文章作成(法的資格を有する文章作成を除く)
・便利屋さん的な雑務軽作業等。
 
 ※基本料金 (最新の料金体系につきましては、南総エレクトロニクスのホームページをご参照下さい)
  ① お伺いしての作業の場合最初の1時間まで 3,200円  移動拘束費は地元無料
    追加料金1時間、1,800円
  ② お預かりして各種作業を行う場合、1時間・1、280円
  ③ その他、ご依頼内容に応じて別途個別にお見積りいたします。
  ④ 『ちょっとパソコンの事(その他)で教えてほしい』等の場合、まずはメールにてお問い合わせください。
    留守電付き携帯電話を使っていますので、メールが苦手な方は留守電にメッセージをお願いします。
 
【住所】〒299-2515 千葉県南房総市石神180-2
【電話】090-4383-7631
     (留守番電話付きです。ショートメール&Line対応 )
【メールアドレス】katooaki@io.ocn.ne.jp
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