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第12回 新都 長島富郎さん

―第12回 新都 長島富郎さん―

 人気のサーフスポットとして、捕鯨基地として有名な南房総市和田地区。

太平洋の大海原から歩いて1分の絶好のロケーションに創業80年の老舗「うなぎ屋 新都」があります。

店主の長島さんは新都の3代目。料理学校卒業後、金沢、東京で腕を磨き、2006年にUターン。

先代から受け継がれる伝統の味と長島さんのオリジナリティを生かした料理は、地元でも評判です。

 

■ご出身とこれまでの経歴を教えて下さい。

「生まれてから高校卒業まで和田地区で過ごしました。高校卒業後、東京の調理師専門学校に進学し、専門学校卒業後は、金沢の料亭『山乃尾』で修業しました。」

 

■金沢を修業の地として選んだ理由は?

「専門学校に在学中、焼き物が好きで窯元巡りをしていました。そのとき、金沢に惹かれたことです。金沢は工芸品も多いですし。また、修業の地を探していたときにたまたま雑誌で見かけたのが金沢のお店だったんです。誰も知り合いのいない地で自分を試してみたいという気持ちもありました。」

 

■金沢での修業後、2年半東京で修業をした長島さん。

「金沢で日本料理の基本を一通り勉強した後、東京の近くでもう一度勉強したいという気持ちがあったので、東京の早稲田にあるお店『松下』でも修業しました。」

 東京修業時代

(東京での修業時代にお店の方々と)

 

■金沢、東京での修業の後、2006年にUターンしましたが、その理由を教えてください。

「学生の頃、どこに修業に行くかではなく、修業先でどういう勉強をするかが大事だと言われたことがとても印象に残っていました。料理人として東京でやるのも地元でやるのも一緒だと考えるようになり、私のカラーを出すことが大事という結論にたどり着きました。

何と言っても、料理に興味を持った原点が、新都であり私の父親だったからです。

小学生の頃から店で父親の手伝いをしていましたし、新都のうなぎの味が一番だと思っていました。

この味をなくすのはもったいない、新都の味を引き継ぐのは私以外にいないと思ったからです。」

 20131101うな重_るるぶ写真

 (新都 伝統の味)

 

■長島のポリシーを教えてください。

「『新都のうなぎ』という柱を守りつつ、生かしつつ、

私のカラーを少しずつ出して、伝統の味と私の料理をバランスよくお客様に楽しんでいただくことです。

 

Uターンした当時、昔からのひいきのお客様が期待する料理と僕が提供する料理にズレが出ていることもありました。お客様も私の料理にだんだん歩みよるようになってくれました。

 

私の父親は、料理に関して全くアドバイスをしてくれませんでした。自分で気付いて、考えていかなければならない環境だったわけです。今思うとそれがとてもありがたかったですね。

菜の花スープ

(長島さんオリジナル「菜の花スープ」)

 

■お客様は地元の方が多いのでしょうか。

「お客様の約8割は地元の方です。この8割のお客様をキープするにはできるだけ同じクオリティを保ち続けることに尽きます。クオリティを保ち続けることは大変で難しいことですが、大切にしていきたいですね。

残り2割は市外のお客様です。市外のお客様へのお店のPRは、お客様の口コミ、HPの更新、南房総市観光サイト『いいとこどり』への投稿などです。」

新都_長島さま写真

 

■長島さんが考える南房総市の魅力を教えてください。

「料理人の立場からすると新鮮な食材が直接手に入ることです。生産者の顔も直接も見ることができますし。

食材や材料の仕入先も誰かに聞ければすぐ見つかると思います。」

 

■南房総市での起業や移住を検討している方へのアドバイスはありますか。

「起業するなら、オンリーワンのサービス・魅力のある専門店の方がお客がつきやすいかも知れません。

 

(私自身は移住者の方に対しては)地元に住んでいたら気付かないことに気付かせてくれたり、お互いに刺激しあっていければと思っています。地元の方々もおおむね歓迎していると思います。

 

小さいコミュニティで生活する上で人間関係の濃さに最初は戸惑うかもしれません。

逆にコミュニティが狭いので、地元の集まりの際にお店を使っていただけるメリットもあります。

 話をする長島さん

私の妻は県北出身でいろいろ戸惑っていることもあるかも知れませんが、できるだけ地元の集まりに連れて行くようにしています。地域に顔を出すことによってつながりも生まれます。妻の視点に私も気付かされることや発見させられるも多く刺激になります。」

 

■お店の隣に新しい建物が建ちましたね。

「5月15日に新都の新しい店舗がオープンしました。

テーブル8席、小上がり8席、カウンター席5席です。特徴は和田地区にあった古民家の柱などを移築していることです。

木のぬくもりを感じられるゆったりした空間で、くつろいで新都の味を楽しんでもらえたら嬉しいです。

これまでの店舗は団体様中心にご利用いただこうと思っています。

 新店舗外観新店舗内装

(5月にオープンした新店舗の外観(左)と店内(右))

 

新都の新しい歴史が始まりましたが、これからも地元のお客様を大切にしつつ、観光客や市外のお客様にも利用していただけるよう料理のクオリティを維持しながら、お店のPRにも力を入れていこうと思います。」

 

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-Profile-

うなぎ 新都

    住所: 南房総市和田町海発1591-1

    電話: 0470-47-2131

WEB: http://www3.plala.or.jp/shinmiyako/

  メール: shinmiyako@coral.plala.or.jp