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南房総市での新しい働き方

合同会社AWATHIRD代表 永森昌志さん

南房総と都心をつなぐのは、ゆるいコミュニティのつながりと仕事のバリエーション

 
地方と東京など都心部との2か所に拠点を構え、2か所を行ったり来たりして生活を楽しむライフスタイルを「2拠点生活」といいます。その2拠点生活を仕事をしながら南房総で実現し、南房総市での2拠点生活や移住を後押しする活動もしているのが、永森昌志(ながもりまさし)さんです。
2拠点生活という新しいライフスタイルと新しい働き方の魅力について、お話をうかがいました。
 
永森昌志さん

【ヤマナハウス 縁側にて】

 

東京から離れるための2拠点生活が始まり

東京で環境関連の仕事に携わっていた永森さんが2拠点生活を始めたのは2007年頃。そのきっかけはどのようなことだったのでしょうか?
「館山市でアパートを借りて、週末はこちらで過ごしていました。サーフィンなどアクティビティも楽しんでいましたが、一番の目的は東京から離れること。ずっと東京にいると疲れてしまって。通勤とか同じオフィスで毎日仕事をするとか、ルーティンワークにストレスを感じていました。南房総地域に来たのは、偶然ですね。房総半島を南下してきただけという感じです。でも、鋸山を越えたときのなんとも言えない解放感は、今でも覚えています」
 
しばらくアパートでの2拠点生活を過ごし、一軒家をシェアしたらもっと楽しくリーズナブルなのではと思い立ち、2009年に友人4人と南房総市千倉町に一軒家を借りた永森さん。田んぼのオーナー制度に参加して地域との関りも増えていったそうです。
「2拠点生活とかシェアハウスとかの単語がまだ無いような時代でしたが、今思うと先駆けだったのかもしれません」
「仕事面では、33歳になった2010年にWeb制作会社を立ち上げて独立しました。当時は、リモートワークもしていましたが、南房総と東京の行き来はかなり頻繁でしたね。それから、シェアオフィスやレンタルスペースの機能のある『HAPON新宿』を運営し始めました」
 
そして、2013年に東京の住居を引き払い、南房総市富山地区に完全移住。
現在は、自身の会社である合同会社AWATHIRDの代表をはじめ、南房総のシェア里山「ヤマナハウス」主宰、東京・新宿のコワーキング/イベントスペース「HAPON新宿」運営、南房総市公認プロモーターなど、複数の肩書を持ちながら南房総の生活を楽しんでいます。いったい、どのように仕事をこなしているのでしょうか。
「『ヤマナハウス』の活動や、『南房総市トライアルステイ』などの南房総市との仕事も多く、東京へは多いときでも月2回ほどしか行っていません。行かない月もあるくらいですね。リモートワークはもちろん、オンラインミーティングも増えましたが、特に支障はないですね」
 

【2020年も募集が始まった南房総トライアルステイ】

 

南房総での毎日は…

ここで、永森さんのある一日を紹介します。
・起床後、メールチェックや東京とのオンラインミーティング
・南房総内でのミーティングに車で出発
・ランチをはさみながら、ミーティングを複数こなす
・途中、カフェでリモートワーク
・自宅へ帰宅後、夕食
・薪ボイラーでお風呂を沸かして入浴後、就寝
「オンラインミーティングだと、環境をうらやましがられたりもしますよ。そう思うと、南房総はワーケーションにも向いていると思います。」
 

ブランド化されていない南房総の魅力

永森さんが感じる南房総の魅力を聞いてみました。
 

【南房総市三芳地区の築300年の古民家『ヤマナハウス』】

 
「まずは、東京から2時間程度の近さで、これだけ田舎なのがいいですね。同じ距離感だと、神奈川県の鎌倉・逗子エリアなどもありますが、そのエリアよりもブランド化されていないのが逆に魅力だと感じます。ブランド化されていないので、色んな風に生活している人がいて、居心地がいいんですよ。また、日常的に東京に出やすいので、東京の会社に所属しながらリモートワークで南房総で仕事をして、たまに東京に出ていく、ということも可能なんですよね。新型コロナウイルスの影響でリモートワークが浸透してきたのでなおさらです。ただ、田舎に移住したけど稼げない、というのは問題なので、リモートワークやテレワークなど仕事のバリエーションが増えるといいなと思います」
 
里山素材研究所のミーティング

【里山素材研究所のミーティング】

 
「あと、最近始動した企画で『里山素材研究所』というのがあり、地元の人が見落としている価値のある里山海の素材を見つけて商品化して販売しています。例えば、放置されている果樹の実を使った加工品や狩猟で捕った害獣の骨を使ったオブジェなどですね。これも、南房総のブランド化されていない魅力を活かす方法だと思います」。
 

2拠点生活に欠かせないゆるい地元コミュニティ

東京から離れて別の地域に通うようになるには、ゆるいコミュニティが必要だと永森さんは言います。
「東京など都心に住んでいる人にとって、自分が住んでいる場所以外に、知り合いがいる地域があるというのは魅力的です。シェア里山『ヤマナハウス』はそういう意味もあって、年間メンバー制度を取っていて、月に2回集まって様々なことをやります。ヤマナハウスをリノベーションしたり、DIYでなにかを作ったり、敷地内の山を開拓したり。ジビエBBQなんかもするんですよ。参加者同士や地域住民との、遠すぎず近すぎない距離感が築ける場所だと思います」
 

【ヤマナハウスの人気イベント『里山バル』で使われるスペース】

 
知り合いがいても、いざ2拠点生活や移住をしたときに不安なのが、地域になじめるかどうか、という問題。これを、永森さんはどのように考えているのでしょうか?
「地域を転職先の会社だと思ってみてください。新しい会社に入った時には知り合いは皆無ですが、自分のことを周囲に伝えていくことで会社になじんでいけますよね。地域も同じで、自分のことを伝えていければ大丈夫なんです。やり方は人それぞれですが、僕はとりあえず、近所の人に大きな声で挨拶すれば大丈夫だと思っています。怪しいと思われていても(笑)、あいさつしている内に警戒されなくなりますよ。なので、田舎はきゅうくつだと思いすぎない方がいいですね。もちろん、きゅうくつだと感じる面がまったくないわけではありませんけど(笑)」
 

これから、南房総市で新しい働き方にチャレンジしたいと思っている人にアドバイス

「チャレンジしたいと思ってまだ始めていないのなら、まずはやれることから始めてみてください! 継続することは大切ですが、それも始まっていなければ意味がありません。南房総には個性的な人が多いですが、絶対数としてのプレイヤーが少ないと感じています。能力や魅力のある個人が集まって横断的に課題に対して協力するようなプロジェクトをビジネスにつなげられればと僕も考えているので、プレイヤーとなって頑張ってほしいですね。ヤマナハウスにもぜひ遊びに来てください!」
 
雨上がりの里山を眺める

【雨上がりの里山を眺める】

 
関連サイト
 
HAPON 新宿
https://hapon.asia/shinjuku/
 
南房総2拠点サロン
https://minamiboso-2kyoten.jp/salon
 
ヤマナハウス
https://yamanahouse.site/
 
里山素材研究所
https://satoyamamatl.thebase.in/